確定申告、それはADHD最大の敵…。
こんにちは、まのです。なんだか冒頭から格言っぽく書いてみました。
映画の広告ならここから壮大なナレーションと音楽が始まりそうですが、現代では一介のブログにそこまでの機能はつけられませんのでどうか脳内でBGMなど補完ください。
冗談はさておき、これは該当する方にはなかなか由々しき話です。
フリーランスや副業をしている方が増えている昨今、初めて確定申告をするという方や確定申告ビギナーの方も多いのではないでしょうか。
かくいうまの自身、今年から個人事業主となりましたので初めて確定申告を行う予定です。
やはり山場は実際に申告を行う来年度末あたりになるのでしょうが…ではなぜこの秋口にこのような時期を書いているかと言いますと。
世の先延ばししがちな方々へ、もし日頃のレシートや帳簿管理を放置しているようなら今から少しずつやっておきましょうよ!
という意図も含めてです。僕もそうですが、夏休みの宿題を最終日にまとめてやるタイプの方って絶対一定数おられますからね。
この記事で『…ハッ、そういえば自分も!』となって年度末に地獄の苦しみを味わう方が一人でも減れば幸いです。
そんなこんなで、多分年度末近くにでも再度確定申告の話題を記事にする日は来そうですが今日はまず現時点でできることや、まのが行っている対策などをお届けしていきたいと思います。
ADHDと確定申告の相性の悪さ
と、本題に入る前に少しだけこのことにも触れておきます。
いかにADHDと確定申告が相性が悪いか…という点です。記事のタイトルは各発達障害としており、もちろんASD傾向を有する方にも確定申告は嫌だ…という方は山ほどおられるでしょう。そもそも好きな方が珍しいでしょうし。
ただ、ADHD傾向と確定申告の相性が輪をかけて悪いことは想像がしやすいでしょう。
・コツコツ日ごろからレシートや領収書など必要書類を保管する
・目に見えて成果が出ない単調な作業を継続する
・誰とも関わらず、淡々と作業をする
・興味がない小難しい用語が出てくる
・小さな作業量に見えて、迂闊に放置しておくと膨大な作業量になってしまいやすい
と、これらはADHDの特徴で起こりえる注意持続の難しさ、衝動性、計画の立てづらさ、モチベーションのムラ、自身へのケアが無頓着になりやすい傾向、興味関心による力の発揮しやすさの差といった事象と反することばかりです。
正直なところ、いくらやっても厳しい…負担が大きすぎる!という場合はまるっと外注してしまうのも手だと思います。そこに費やす労力はお金で解決して、他の得意な方面に注力しようという考え方ですね。
これは戦略として十分アリですよね。
ただ、僕のように外注するのはお財布的に厳しい…という方もおわれるかと思います。
あるいはスキルとしてできるようになっておきたい、といった理由もあるでしょうし。少しでもそういった方々の参考になればと思い、当相談室カウンセラーでありADHD当事者でもあるまのの管理方法を以下より記載していきます。
青色申告のための仕訳帳付きの本を買った
というわけでまずは書籍のご紹介です。ちなみに当ブログは広告収益など一切とっておりませんので…もしこの本をご購入されても僕には一円も入りません。
ですので正直に本のご紹介と感想を書きますので、この記事の公平性という点では安心してもらってよいかと思います。
超シンプルな青色申告、教えてもらいました! 著:藤原道夫
https://amzn.asia/d/9uQJgMb
こちら、何が良いってそのまますぐ仕訳帳としてExcelで使えるファイルがもらえることです。
しかもこのファイルによる仕分け方法、かなり簡単にできるように作られているとのこと。
僕はもともと会計に関する専門知識が無いので他との比較ができませんが…確かに本の中で書かれている『従来の一般的な方法』が『本書の推奨する方法』としてかなり簡略化されているように感じました。
簡略化されすぎて、それで大丈夫なの…?という不安も無くは無いですが。
とはいえ公認会計士の方が堂々と名前を出して出版しているものですし、申告の際にトラブルになるようなものではないと考えて使用しています。
この辺は正直自己責任にもなるのかもしれませんね…実際に本書の方法を使ってみよう、と思われた方もそこはご自身で判断をよろしくお願いいたします。
僕としては本書の他の書籍や、youtubeでも確定申告に関連する情報は簡単に学びましたが。
本書だけでも大まかには網羅して下さっているように思いましたので、これ+疑問が出たら調べる、といったスタンスで最低限必要な知識は賄えるのではないかなと思いました。
そしてこの本を買って良かったと思っていることの1つに…会計ソフトの購入やサブスクの加入をしなくて済んでいる、ということが挙げられます。
結局、この本付属のExcelファイルで必要な内容が入っているので、他の有料の手段に手を出す必要がなく今日までくることができています。
ただ、この辺に関しては事業規模やジャンルにもよるでしょうね…僕の場合はウェブ上で行うカウンセラー業務ということで経費の出入りはけっこう限られた範囲のものです。
小売業や飲食など、頻繁に経費の入力・管理が必要な方はExcelファイルだけだと限界があるかもしれませんね…。
もっと言ってしまえば、僕はケチって有料の会計ソフトを使っていませんが、もしかしたら有料ソフトにはそれに見合う付加価値というものがあるかもしれません。
一度ご自身の環境を考慮して、それぞれの選択肢のメリットとデメリットを比較して選ぶ、というのがベターだとは思います。
個人的には、お金の出入りがシンプルな業態であり安価かつ簡便に済ませたい…という方にこの書籍とExcelファイルがオススメできるかなと思っています。
また、Amazonレビューにあったのですが本書の方法を使う場合は中途半端に他のページを参照しない方が良いそうです。独自方法だけに、初心者の方が他のサイトなどと見比べると混乱したり不安のもとになったりといったことが起こりえるようですね。
つまり、この本の方法を選ぶということはこの本のやり方に一蓮托生、ドーンと自己責任のもと託した、とも言えそうです。
この辺に不安の残る方は、別の方法の方が安心でできるのではないかなとも思っています。
レシート管理は貼って見える化した方が性に合った
続いて確定申告に欠かせない、経費の管理≒レシートの管理についてお話ししたいと思います。
事業や開業準備にかかった出費の領収書やレシートは、経費として申請できるので保管しておきましょう…というのは口酸っぱく言われることですね。
では保管しておくレシートはどのように管理したらいいのか?というお話しです。
確定申告に使うレシートや領収書、帳簿は青色申告なら7年・白色申告なら5年は保管しないといけないと定められています。
長期間保管すること、自分が帳簿をつけやすいこと、税務調査が入ったときに速やかに提出しやすいこと…などを踏まえるとレシートの保管方法は大まかに2タイプの方法が人気のようです。
①クリアファイルフォルダーに一か月分程度の書類をまとめて投入していく
②ノートにレシートや領収書を貼り付けていく
僕は最初、①の方法を使っていました。
クリアフォルダーが複数まとまっているファイルに、レシートをぶち込んでいく方法ですね。
自身のADHD傾向について承知しているつもりの身としては、こちらの方が合っていると思っていました。実際、youtubeなどで税理士の方の動画を見ると②は続かない人も多いので①で十分、という考えの方も見かけました。
ただ自分で意外だったのですが、結局早々に②に切り替えることになりました…そして②にして数か月、継続できていますし今後も続けていくことになると思います。
②の方法、つまりレシートをノートに貼り付けていく方法ですが…当然①よりも手間はかかります。にも関わらず、こうした作業が億劫な僕がなぜ②の方が合っているかというと…
1つには達成感があると思っています。
ADHD傾向のある方は動機付け、自己報酬系という力に偏りがみられることが多々あります。
単調な課題に達成感を感じづらかったり、あるいは目の前のご褒美に心を動かされやすかったり…この辺のアンバランスさが先延ばし癖や生活習慣の乱れといった課題につながりやすい体質なわけですね。
僕の場合、レシートをフォルダに入れていってしまうと目の前からレシートが無くなり、それで作業が終わった感じになってしまいました。
本当はそこからExcelファイルに入力するまでがセットなわけですが、フォルダ内に溜めているからいつまででもできる…と考えていると、ついつい先延ばししてしまい…山盛りになったフォルダを見るとなおさらデータ入力する気が失せるという…ADHDあるあるの王道パターンを進んでしまいました(^_^;)
一方、ノートに貼るスタイルに変えたところ…これは2つ良い点がありました。
①レシートを貼ったノートが出来上がっていくことで視覚的な達成感を感じやすい
②ノートにレシートを貼る、という作業を開始⇒せっかくならデータ入力もしよう、とセットで動きやすい
この二点です。
まず①は、ADHDが感じにくい『目に見えない積み重ね』を見える化したということですね。
実際、僕自身帳簿をつけるという作業はこれまでの人生に無かったことでして、それがコツコツ形にできてきていることに対し「案外できるやん自分…」というハードルの大変低い自己満足を得られることができています(笑)
いや、でも自分で満足するって大切なことです。
そして、視覚的な達成感とありますが実際にはレシートをきちんと管理していけばいくほど節税という確かな利益があるわけです。
僕はどうにもレシートを貼るのもめんどくさいとき、頭の中で「これを貼ったら〇円…」と、1枚1枚にそれっぽい値段を想像して貼っていっています。考えてみるとやらしい方法ですが…脳内でチャリンチャリンと貯金箱の音がします(笑)
節税も手取りの収益を上げる、という意味ではお金を稼ぐことと同じですからね。実利に置き換えるのもモチベーション維持の大切な作戦だと思います。
②については、いわゆる作業興奮やズーニンの法則、といった言葉で説明されます。
人間、やり始めるまでが一番大変で、やり始めてしまえばそこから集中力ややる気が勝手に出る、というやつですね。
これは分かっていても実行はそう簡単ではないわけですが…意図せずこのレシート貼りの際は効果を実感することとなりました。
上でも書いていますが、「せっかくレシート貼ったしデータ入力もやろう」とやる気が出やすいんですね。
フォルダに投入していた際は、データ入力が億劫で仕方が無かったのでこれは大きな違いです。
…と書いてきましたように、僕としてはノートにレシートを貼っていくスタイルが合っているようです。
こう書くとすごくうまくいっているように見えるかもしれませんが、実際には一週間分ぐらいは平気で溜めてしまいますけどね…。
ともかく、こうした方法はかなり個人によって合うもの、合わないものがあると思います。僕の例はあくまで一例ですが、少しでも悩んでいる方の参考になれば幸いです。
終わりに
というわけで、今回はなかなかマニアックな話かもしれませんが発達障害と確定申告というテーマで書かせて頂きました。
僕自身、年度末に初めての申告を迎える身ですので戦々恐々ですけどね…。
ちなみに我ながら思うのは、一週間分ぐらいはレシートを溜めていると言いつつ、それなりに日々の管理を継続できているな…ということです。
二十代の頃だったら全部放置だったんでは…というか多分放置で、年度末に泣きながら作業していただろうなという自分への確信があります(;・∀・)
なにが言いたいかと言うと、人間たしかに特性はありますが少しずつ変わることもあるということです。
僕にできたんだからあなたにもできます…!なんていう無責任なことを言うつもりはありませんが。
諦めるのももったいない、ということですね。
すぐにガラッと変わることができる人間はいないと思いますが、小さなことからの積み重ねで確実に人は成長したり変化したりします。
もし今、確定申告以外でも何か自分に対しての悩みがある方は少し長い時間をかけての視野というものを持ってもらえたらいいなと思いますし…確定申告の準備を後回しにしまくっているという方は少しでも手をつけてもらえたら幸いです(笑)
ではでは、長い記事になりましたが最後までよんでくださりありがとうございました!
まの☆言葉と発達障害と心の専門家さん