こんにちは、まのです。
先日受講した研修について、自分自身が学んだことの整理も兼ねて書かせて頂きます。
例によって有料研修ですのであまり詳細に書くことは控えまして…雑感というところになりますがお付き合いいただけると幸いです☆
今回受講したのはkeep safeインストラクター講習というものです。
詳細は後述していくとして、世界的に広まりつつある性のトラブルシューティングの考え方・方法、というすごく大雑把な説明をひとまずさせて頂きます。
性加害、性被害を防ぐために
まず最初に整理しておきたいこととして、性の悩みと言っても様々なものを含むと思います。
性自認や身体的な特徴、ジェンダー論、LGBTQなど幅広くあると思いますので…まず今回僕が受講した研修で学んだの対象を明らかにしておきますと。
主には知的障害や発達障害といった特性のある方々が、性加害や性被害といったトラブルに合わないよう支援するための研修です。
この世の中、性的なものに限りませんがふとしたきっかけで犯罪に巻き込まれてしまうケースもあります。闇バイトなんていうものは分かりやすく顕在化している例ですが…インターネットの広がりや人に相談しやすい環境の不足などで、闇バイトに限らず誰でもトラブルに巻き込まれてしまうリスクもあるわけですね。
こうした際に、発達障害や知的障害といった特性がある方だと、正しい知識を知っているか知らなかったかで大きく運命が別れることも十分考えられます。
定型発達とされる人たちであれば経験則などで回避できたかもしれないトラブルも、発達障害や知的障害といった想像や応用の難しさがある方からすると、自力で回避するのが難しく巻き込まれてしまったというケースが少なくないわけです。
あるいは身近な人との関係性の中で起きるトラブルなど、人と人が生活する以上、加害者になるケースも被害者になるケースも両方考えられるわけです。
学校や家庭、療育機関などの中で、生活習慣やモラル、学業に関することなど学ぶ機会はあれど…なかなか性教育って誰かが順を追って説明してくれるものではないですからね…1つずつ学ぶことが大切な特性をもつ方たちにとって、知る機会がとても限られる話でもあります。
これらを当事者個人の責任にするのではなく、順を追って学ぶ機会を提供することが僕がこのたび受講したkeep safeプログラムの役割というわけです。
ちなみにこんな風に、ちゃっかりトップページのプロフィール欄にも掲載させて頂きました。
掲載する以上、中途半端なことをしてはいけませんので…しっかり学んだことを活用していかないとですね!
性の悩みの解決は、制限するしかないのか?
さて、keep safeのもう少し詳しい話などは次回にさせて頂く予定として…
前編である今回は、特にこの講習の中で印象的だったお話しに触れていきたいと思います。
研修の中で紹介されたお話しをそのまま載せるのもな…と思い、僕が今関りのある施設で似た話があるのでそちらを書かせてください。
端的に言うと、障害がある方同士の恋愛についてです。
僕が実際にお話しをする機会があったのはとある施設の管理者さんですが…知的障害がある方同士が異性で二人にならないよう、生活範囲を区切っているということでした。
しかし、本人たちは当然ですが恋愛関係になることもあり…管理者が制限をかけようとしても隠れて会ってしまいそこからトラブルが生まれるケースもある、と頭を抱えておられました。
これ…どうでしょう?
人それぞれ感じられることがあるかと思いますが…ひとまず、なかなかに意見の分かれることではないかなと思います。
なにせ本人たちはただ恋愛をしているだけです。人として自然なことであり、それを阻む権利が周りにあるのかという一方。
もし子どもができたら? 施設という閉ざされた人間関係のバランスが保てなくなったら? 交際を受け入れた側は適正な判断のもと受け入れているのか?
などなど考えていくと、管理の手を入れざるを得ない事情も理解できます。
これと似たようなケースが、場所を変え状況を変え、日本全国で密かに起きているわけです。
恋愛という、人権にも関わる根源的な欲求に対し、できる対処は取り上げることしかないのか。
…なかなかにシビアなテーマだと思いました。
そこに対するkeep safeプログラムの答えは、教育です。
ただし、ただ押し付けたり、保健体育の授業のような画一的な方法で叩き込むのではありません。
そうではなく、障害特性のある方々がイメージしやすいよう、得た知識が自分が生きていくうえでの判断の場に活用できるよう、工夫をこらして様々なプログラムが組まれています。
これらについては、著作権に触れない範囲で次回書いていこうかと思います。
誰でも持ちえる悩みでありながら、支援者としても専門的な知識を得づらい性に関する悩み…この支援を集中的に学べたことは、大変貴重な機会になったと思っています。
ではでは、つづきは後編で!
まの☆言葉と発達障害と心の専門家さん