まのぱぺ相談室

多動も武器に

支援者がコンサータを飲むまでの葛藤、飲んだ感想

こんにちは、まのです。

今回はnoteの過去記事を転載してご紹介いたします。
少しずつまのぱぺ相談室へ記事を移転していかないと、僕自身のADHDに関する体験談なども書きにくいなと思いまして…。

というわけで、以下noteより転載の過去記事本編ですm(__)m
タイトルのままですが、ADHDと診断を受けた僕がコンサータを初めて飲んだときのことを書いております。細部は修正していますが大筋は過去記事のままです。

ちなみに診断を受けたときの記事はこちらから↓

コンサータを飲む前の不安

ADHDには現在コンサータ、ストラテラ、インチュニブと主に三種類の薬が使用されています。
僕が処方を受けた当時はまだコンサータとストラテラの二種類が適用という頃でした。
処方までの経緯は上記リンク先の記事で触れましたので割愛させて頂くとして、ともあれ主治医の先生からコンサータを勧めて頂いたのです。
実は処方して頂くまで、なかなかに葛藤がありました。
長期服用になる可能性もありましたので、当時かなり薬効や作用機序について調べたものです。
薬に関しては素人ですので僕が調べて考えたことを書くのは避けますが…ごく簡単に言うと、やはり脳に作用する薬に対する不安はありました。

副作用などについてもそうですが、僕自身がADHDの強みというのも感じていました。
小説を書くなど創作活動に熱心だったこともあり、僕の創造性はADHDの特性からくるものかもしれない。
それに、好奇心旺盛でなんでもやりたがることは公私に渡って役立つことが多々ある。新規追求性もADHDの特性からきているかもしれない。
薬を飲むことで、こうした自分らしさまで失われるのではないか、という抵抗感がありました。
悩みはしたものの、もっと楽にお試しとして考えても良いのではという先生の言葉もあり一度飲んでみることとしました。

コンサータを飲んだ衝撃

そして初めて飲んだ当日。
あれは衝撃でした…まず感じたのは、世界が静かなんです。
普段何がうるさいのかと言われると説明が難しいのですが、研ぎ澄まされているような感覚が確かにします。
「シン……」と漫画につく効果音が自分の頭の上についているような感じです。
ちょっと違うかもしれませんが、神社など神聖なところに行くと頭がスッキリする感じがしませんか?
あれに近い、なんというか霧が晴れた感覚が頭の中でします。
そして体が軽い! 
もはやミスターフッ軽ではないか!(フットワーク軽いの略)
普段だと腰が重ーーい部屋の掃除や家事などの作業が、苦に感じません。
ADHDあるあるだと思うのですが、というか人間誰しもかもしれませんが、こうした作業って一度始めれば続くのですが始めるまでが大変です。
その開始時の腰の重さを感じない!
コンサータって今調べたところ、一週間程度で効き目を感じるという記載を目にしました。
ですが僕は飲んだ日に即日で感じました…ええ、もしかしたら世間の人と自分が感じている世界はこうも違うのか!?
と衝撃でした(同じこと二回言ってる)

心配していたようなデメリット(気質の変容やマイナス効果)もなかったと思います。
当然ですが効果は個人差が大きいと思います。ただ、僕はコンサータの効き目を体をもって知りました。
コンサータを常時内服している友人がいるのですが、彼も「コンサータ無しは考えられない。仕事が成り立たない」と話しています。それも納得できる効き目です。

それでもコンサータ内服をやめた理由

ですが、これだけ効果を強調しておきながら僕は内服を一か月程度で止めました。
理由は複合的なものです。
一つは僕自身が、ADHDがある自分との付き合い方を心得てきていたこと。
もしかしたら20代中盤~30代前半ぐらいの、僕にとって一番ADHD特性に関する悩みが深かった時期に処方されていたらその後も服用を続けていたかもしれません(ちなみに仕事に関連した悩みが大半です)。
実際、ADHDの診断基準には当てはまるものの、比較的軽度なのだろうとも思います。
(厳密に言えば、特性は当てはまるものの日常生活での困難感を感じていない、という点は診断基準から外れる気もします)

また、僕自身が体があまり強くないという認識があることも挙げられます。
体質的に何かとよく病気をするし、心臓は健康診断のたびにチェックがつくし、血圧も上が100を超えるか超えないかの低血圧です。
不整脈もあり、コンサータを飲むうえでの注意事項にも不整脈は挙げられています。

この辺りの理由から、長期服用の継続はメリットよりリスクが大きくなると考えて止めました。
そして書いていて思い出したのですが、主治医の先生も長期継続を前提とするよりは「コンサータがあることで整理整頓ができる」という成功体験を積み、その方法を身に着けることを主目的として処方開始を勧められたのでした。

この辺りも、比較的軽度と思われる僕の場合に提案された方法といえます。
その人によっては長期服用が前提となるケースもあるでしょうし、目的に合わせた飲み方があると思われます。

自分はやめておいた立場で言うのも何ですが…効果を知っているからこそ、ADHDで悩む方の対処法として、服薬という選択肢は十分考えていいと思うんですよね。
ただこれは本当に正解がないというか…たとえば僕は幼少期~30才すぎまで自分がADHDだなんて知らずに過ごしたわけですが、今それなりに生きています。それなりというか、正直人生楽しいです。

仮に幼少期の頃に飲んでいたら人生が良い方に変わったのかどうか、誰にも確かめようがないわけで…つまるところ、必要性とメリット・デメリットを比較して検討するという話にはなってくるでしょう。
個人的には、本人か周囲の困り感が強いのであれば内服は賛成寄りかな、といったところです。

ADHDに関する自分の体験記事の今後

以上、noteからの記事でした。
多分ですが、noteに掲載した自身のADHDに関する記事はこれで最後だったかな?と思います。
そして今後書いていきたいこととしては…自身がADHD特性の中からある程度克服できたものとその対応や要因反対に何をどうやっても克服できなかったものなども書いていこうかなと思います。
僕ができたから万人に合うわけではないと思いますが、それでも誰かのヒントになれば嬉しいことですので。

ちなみに片づけ法やら時間管理テクニックやらの本は山ほど読み、ちょっとやってみては三日坊主ということを繰り返していました…そんなほろ苦い記憶も大切にするため、全てではありませんが多少今も本棚にそれらの本を残していたりします。
まあ、頑張る気持ちはあったんやな、という自分への労いもこめてといったところでしょうか。

なかなか難しいもので、そういったテクニック本だけでは簡単には解決できないんですよね。
だからこそ1人1人の方にあった作戦が必要というわけでして。

他の記事も書いていきながらですので、僕の体験記事自体いつどの頻度、量で掲載していく感じになるか分かりませんが…気長にお待ちいただけると幸いです。

まの☆言葉と発達障害と心の専門家さん

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