エピジェネティック理論

【心療内科と精神科の違い】「まずは心療内科へ」は正解?医師に聞いた本音と、失敗しない選び方。

こんにちは、まのです。

今回は、僕自身が数年前に「ちゃんと分かっていなかったかも……」と反省した「心療内科と精神科はどう違うの?」というお話です。

「心療内科」 「精神科」 「メンタルクリニック」「ハートクリニック」

『心のつらさ』や『抑うつ気分』を抱えたとき、受診先を調べるとこのように様々な名称の病院が出てきます。

ここでかなり大多数の方が、「精神科に行くほどハードな状態ではないから、まずは心療内科に行こうかな」という選び方をされるのではないでしょうか。
僕自身、ほんの数年前までそういう考え方でした。

ですが実は以前、ある心療内科の先生とじっくりお話しする機会がありまして。
そこで聞いたお話は、ぜひ少しでも多くの方に知って頂きたいと思う内容でした。

心療内科と精神科の違いを知り、適切に使い分けができることで、数多くの患者さんの病状の解決につながるかもしれない。

そんな希望を感じるとともに、「心療内科と精神科の違いがいまいち知られていない」という現状があまりにもったいなく感じるお話でした。

今回はその先生から伺ったお話(※あくまでその先生個人のご意見も含まれますが)をシェアしつつ、皆さんの病院選びの参考になればという思いで書かせて頂きます。

「心療内科」は、実は「原因不明の不調」の救世主?

まず、その先生が開口一番におっしゃっていたのがこれです。
「心療内科っていうのは、あくまで『内科』なんですよ」

これ、意外と知られていない定義かもしれません。本来の「心療内科」というのは、精神的な負担(ストレス)からくる「身体の症状」を診るのが専門です。例えば、

  • ストレスで胃に穴が空きそう(胃痛)
  • 緊張するとお腹を下す(過敏性腸症候群)
  • 原因不明のめまいや頭痛が続く

こういった、「原因は心にあるけれど、症状は体に出ている」場合(心身症)
これを内科的なアプローチも含めて診るのが、本来の心療内科です。

ここがすごく大事なポイントなんですが、心療内科の先生は「ストレスが絡む内科症状のエキスパート」というわけです。
普通の内科で検査しても「異常なし」と言われた。

でも、どうしても体が痛い、しんどい。
そんな時に、本来の「心療内科」に行くと初めて「それが原因だったのか!」と解決の糸口が見つかるかもしれない。

つまり心療内科は、体の不調に悩み続けている患者さんを救えるかもしれない、ものすごく重要な「内科」の一つなんです。

なんだか考えてみれば…「心療内科」だって名前に書いているのに見落としていたこの事実。そうなんです、あくまで「内科」なんですよね。
聞けばなるほど、思わず納得なお話ではないでしょうか。

現場の先生が抱える「葛藤」と「現実」

しかし、世の中のイメージはどうしても「心療内科 = 精神科のソフトな呼び方」「精神科に行くのはハードルが高いから、まずは心療内科へ」
という認識が強いかと思います。

僕がお話しした先生は、ここに大きな葛藤を抱えておられました。

本来なら、「原因不明の腹痛やめまい」で困っている人を助けたい。
「私のところに来たら治せるのに……」と嘆かれていたのが印象的でした。

でも現実は「うつ病」や「パニック障害」といった、本来なら精神科が専門とするメンタル不調の相談が圧倒的に多い。

もちろん、ドクターとしては目の前の患者さんを助けたいけれど「うちはあくまで内科なんだけどな……」「本来の専門性を活かして救えるはずの患者さんに、医療が届きにくくなっているんじゃないか……」 と、もどかしさを感じておられました。

なぜ「誤解」は解けないのか?

じゃあ、もっと「心療内科と精神科は違うんですよ!」って大々的に啓発すればいいじゃないか、と思いませんか?
僕は不躾ながらそう思ってしまい、そのことを質問してみたんですが話はそう単純ではないようで……。

ことを難しくしている背景として、以下の2つがあるようです。

  1. 世間のイメージが強固すぎる
    すでに「心療内科=メンタルの入り口」という認識が出来上がってしまっていて、これを訂正して正しく理解してもらうには、とてつもない労力とコストがかかる。
  2. 経営的な「現実」
    どちらかというと、こっちが根深いのかもしれません。
    難しいところなんですが、病院経営の視点で見るとメンタル不調の患者さんが来てくれることで経営が成り立っている側面も否定できないそうです。
    医師の間でも意見は分かれていて、「経営的にはメリットだから今のままでいいじゃないか」と考える先生もいれば、「いや、本来の心身症治療に特化したい」と苦悩する先生もいる。

そんな、「理想の医療」と「経営の現実」の板挟みになっているのが、今の心療内科のリアルな姿なのかもしれません。
(あくまで個人的にお聞きしたお話である、ということは改めてお伝えさせてください)

使い分けのコツ(看板の見方)

そんな複雑な事情を知ったうえで、自分が患者側となった際はどう選べばいいのでしょうか?
一つの指針になるのが、「心療内科・精神科」と併記(両方書いてある)されているかどうかです。

もし、あなたが「気分の落ち込み」や「眠れない」といった心の不調で受診先を探しているなら……そして「精神科は人目が気になる」や「辛そうな人がいるけど精神科は勧めにくい」という背景があるのであれば。

「心療内科・精神科」と両方掲げているクリニックを選ぶという方法があります。
「精神科」の看板も出しているということは、「心の病気も専門として診ますよ」という先生からのサインである可能性が高いからです。

逆に、「体調が悪いのに内科で原因不明と言われた」という場合は、「心療内科(内科)」が、あなたの不調のために多いに助けになってくれる可能性があります。

参考になるYouTubeチャンネル

この辺りの話、やっぱり専門家からもっと詳しく聞きたい!という方におすすめなのが、YouTubeで発信されている「たけお先生」という心療内科の先生です。
(「たけお先生 心療内科」と検索すると出てくると思います)

僕もときどき見させていただくんですが、この先生はまさに「心療内科って本当はこうなんだよ」「こういう風に使い分けてね」といった情報を、患者さん目線ですごく分かりやすく発信してくださっています。
もし気になった方は参考にされてみるのも一つかなと思います☆

まとめ

医療の世界も、個々人の先生方の思いであったり経営的な事情、社会的な状況との折り合いなどなど…様々な環境の中で難しさを抱えている側面もあります。

ただ、ひとまず言えることとして、医療に助けを求める際に大切なのは「自分の症状に合った支援者に出会えること」です。

  • 体の不調(腹痛・頭痛など) → 本来の「心療内科」の出番かも。
  • 心の不調(落ち込み・不安など)「精神科」(または併記のクリニック)の出番。

この違いを頭の片隅に置いておくだけで、ミスマッチが減らせるかもしれません。
皆さんが、自分に合った医療と出会えることを願っています。

そして、心療内科は心療内科の専門性、精神科は精神科の専門性がそれを必要とされている方のところに届きますように。
微力ながらもこの発信がお力になれたら幸いです。

一人で抱え込まず、専門家に相談してみませんか?

単発のご相談から、定額プラン、LINEでのミニ相談まで。
ご自身のペースに合わせた具体的な作戦を一緒に考えます。


この記事を書いた人:まの (まのぱぺ相談室代表)

【保有資格】
言語聴覚士 (国家資格) / 公認心理師 (国家資格) / 正規Keep Safeインストラクター修了

【主な経歴・実績 (臨床経験10年以上)】

  • 元・看護専門学校 非常勤講師(リハビリ概論/言語・高次脳機能障害などを担当)
  • 急性期病院での小児~成人リハ (失語症、嚥下、高次脳機能障害)
  • 1歳~18歳までの支援 (発達障害、ことばの遅れ、吃音、緘黙、学習障害など)
  • 重症心身障害児・者リハビリテーション
  • 保育園へ毎月訪問し、保育士さんとの意見交換業務を継続中
  • 学会での発表実績あり (令和8年も発表に向けて準備中!)

【リアルタイムでの活動・告知】

※ライブ配信のスケジュールやはTiktokのストーリーでお知らせしています。

上部へスクロール