こんにちは、まのです。
前回の記事に続いてご報告です。
(こっそりおまけでご報告しますが、日本言語聴覚士学会の演題発表のための抄録提出が無事終わりました…ひとまず肩の荷が下りたモードの僕です)
さて今回の本題ですが…
実は先日、広島名物の路面電車である広島電鉄(広電)宮島線の「宮内駅」に、まのぱぺ相談室の看板広告を設置いたしました!

踏切の向こうになんだかオレンジが見えるような…

アップで見るとこんな感じです!
普段、宮内駅を通勤や通学で利用されている方はもう気づかれたかもしれません。 ホームの壁面に、これでもかと当相談室のイメージカラーであるオレンジ色の看板が登場しています。
オンライン相談室であるまのぱぺ相談室が、なぜわざわざ町中の、しかも駅に看板を出したのか? そして、この看板が実はどんな経緯で作られたのか。
そこに込めた僕なりの思いと、ちょっとした「制作の裏話」をお話しさせてください。
「実体がない」不安を、「ここにいますよ」という安心へ
まず、なぜ看板を出したのかについてです。
「オンラインカウンセリング」と聞くと便利そうな反面、不安を感じる方もおられるのではないかと思っています。
「本当に実在するの?」 「どんな人がやっているか分からなくて怪しい……」 「ネットの中だけの架空の存在なんじゃないか」
顔が見えないからこそ、どうしても心の距離ができてしまう。
だからこそ僕は『物理的な看板』を出したいと常々考えていました。
看板には、僕の持っている「公認心理師・言語聴覚士」という2つの国家資格を明記しています。 これは、「きちんとした専門家が責任を持って運営していますよ」という証明書代わりでもあると考えています。
「ネットの中だけの怪しい存在」ではなく、「街(廿日市)にちゃんと実在している相談室」であることが伝わると良いなと思っています。
駅という公共の場に名を出すことで、少しでも皆さんに「あ、ここは安心できる場所なんだ」と感じてもらえれば嬉しいです。
「いざという時」のために記憶に残っていたい
もう一つの理由は、皆さんの頭の片隅の「引き出し」として当相談室という手段をもっておいてもらいたかったからです。
Web広告やSNSはその場では目に入っても、画面を閉じればすぐに忘れてしまいます。 でも、駅の看板は毎日そこにあります。
今は悩みなんて無いかもしれません。とても素敵なことですし、そんな日が続くことが何よりです。
でも人生には「まさか」の瞬間や、どうしようもなく心が苦しくなるタイミングが訪れることがどうしてもあります。
あるいはご自身ではなく、ご家族や友人が悩んでいる場面に出くわすかもしれません。
そんな「いざ」という時に、 「そういえば、宮内駅に相談室の看板があったな」 「顔出しなしで相談できるって書いてあったな」
と、ふと思い出してもらえる存在になりたいという思いがあります。
毎日目にする風景の一部として、いわば皆さんの記憶の栞(しおり)になれれば。そんな願いを込めて設置しました。
担当者は、高校時代からの「腐れ縁」
さて、ここからは少し裏話を。
実はこの看板、ただ業者さんに発注して作ったものではないんです。今回、担当してくれた広告代理店の方。 なんと、僕の高校時代からの同級生です。
高校卒業などはるか彼方の遠い昔(言いすぎか)…ですが今でも仲間内で一緒に飲みに行ったりする、いわゆる「腐れ縁」という仲。
彼が広告代理店に勤めていることは知っていたので、以前から「こういう広告ってどう思う?」なんて軽く相談に乗ってもらうこともありました。
そんな中、今回「地元の駅に看板を出したい」と本格的に考え始めたとき「それなら俺のところで担当できるよ」 と、ついに彼の専門領域とバッチリ重なったというわけです。
そこからは友人でありプロのパートナーとして、あーだこーだ言いながら作り上げるという行程が始まりました。
二人で車を走らせ駅巡り
「どの駅に出すのが一番いいか?」 「どの場所なら、悩んでいる人の目に留まりやすいか?」
それを決めるために、二人で車に乗り込み廿日市の各駅を下見して回りました。
高校時代からの友人と、いい大人になってから仕事として地元の駅を巡る。 なんだか不思議であり、ちょっと面白い時間でもありました。
彼はプロの視点から「ここは人が多いけど、視線が通り過ぎてしまう」「宮内駅のこの位置なら、電車を待つ間や踏切にいるときにふと目に入る」などと、的確なアドバイスをくれました。
高校時代からの縁が巡り巡ってこうして仕事になり、地元の誰かの心を支える(かもしれない)看板になる。 そんな「人の縁」の面白さとありがたさを改めて感じています。
(余談ですが、以前掲載した↓の記事の中に出てくる彼も同じクラスメイト。このたびついに自分のお店を開くこととなりました。僕も開店準備を手伝わせて頂き、なかなかに面白く楽しい経験でもありました。広告代理店の彼ともども、今度開店祝いに飲みに行く予定です)
看板に込めたメッセージと「5つの言葉」
そうして、彼との意見交換を経て完成したのがあのオレンジ色の看板です。
デザインには限られたスペースの中に、あえて具体的な「悩みの例」を5つ載せました。何を載せるかめちゃくちゃ悩みましたけどね…実際に頂いているご相談は大変多岐に渡るわけですが。
それでもどうにか絞り込んだ以下の5つを載せています。
- 仕事や人間関係がうまくいかない
- 発達特性があるかもしれない
- 特性のある人との関係に悩んでいる
- 子どもの発達や学校生活のことで悩んでいる
- パートナーにわかってもらえない
これらは日頃まのぱぺ相談室によく寄せられるご相談であり、僕が特に力を入れてサポートしている分野でもあります。
そして一番伝えたかった言葉。
「診断がなくても、安心してご相談ください」 「顔出しなし 匿名可」
これらの言葉選びにも、彼のアドバイスを参考にさせて頂きました。
「専門家としては当たり前でも、初めて相談する人には分からないハードルがあるよ」 そんな客観的な意見があったからこそ、優しい表現に辿り着くことができました。
「病院に行くべきか分からないけど、誰かに聞いてほしい」 そんなモヤモヤを抱えた時に、スマホ一つからスッとアクセスできる「逃げ場」があることを、知っておいていただければ幸いです。
廿日市市の皆様へ
オンライン相談室なので、全国どこからのご相談もお受けできるのがまのぱぺ相談室の強みです。その上でやはり僕は、この広島・廿日市市という地元も大切にしたいと思っています。
というわけで、あの看板には単なる宣伝以上の「思い」と「友情(?)」が一方的に盛り込まれています(笑)。
もし宮内駅をご利用される機会があれば、ぜひホームの看板を探してみてください。オレンジ色のロゴと、悩める女性のイラストが目印です。
もし見かけたら、「見たよ!」と教えていただけると飛び上がるほど喜びます!お問い合わせフォームからでもLINEやTikTok、youtubeのコメント欄からなどでもなんでも大歓迎です。
これからも、地域に根ざした「顔の見える(でも相談は顔出しなしの)」相談室として、皆様の心がピンチのときに力になれる存在となり続けられたらと思っています。
まの☆言葉と発達障害と心の専門家さん
まの☆言葉と発達障害と心の専門家さん
まの profile (当相談室のカウンセラー)
資格:言語聴覚士
公認心理師
正規keep safeインストラクター修了
◎経験領域 (病院勤務時代)
・急性期小児~成人リハ (失語症、嚥下障害、高次脳機能障害)
・1歳~18歳までの支援 (発達障害、ことばの遅れ、(構音)発音、吃音、緘黙、学習障害、嚥下障害)
・重症心身障害児・者リハビリテーション
・保育園へ月1回訪問し、保育士さんとの意見交換業務を継続中
・学会での発表経験複数回あり

