確定申告、それはADHD傾向最大の敵…。
こんにちは、まのです。なんだか冒頭から格言っぽく書いてみました。映画の広告ならここから壮大なナレーションと音楽が始まりそうですが、現代では一介のブログにそこまでの機能はつけられませんのでどうか脳内でBGMなど補完ください。
と、以前もこのような書き出しで確定申告というテーマの記事で書きました。ですが当時は前後編になり、情報もややバラついていた…ということで。
先日のゲーム行動症の記事に引き続き、今回も2本の記事を再編集した完全版です!
これから確定申告を初めてされるという方に読みやすく、且つ有益であるよう僕が実際に行って役に立った方法や書籍などを掲載しています。
完全版にする前の記事で古くなった情報の部分を修正・削除したものでもあります。
さて、タイトルにある通り確定申告とADHD傾向というものの相性について目を向けますと。
これは該当する方にはなかなか由々しき話です。
フリーランスや副業をしている方が増えている昨今、初めて確定申告をするという方や確定申告ビギナーの方も多いのではないでしょうか。
かくいう僕自身、令和6年から個人事業主となりましたので令和7年の2月に初めて確定申告を行いました。
そしてまずは経験した身から、第一声としてお伝えしたいこと。
世の先延ばししがちな方々へ、もし日頃のレシートや帳簿管理を放置しているようなら今から少しずつやっておきましょうよ!という割とありきたりな意図も含めてです。
僕もそうですが、夏休みの宿題を最終日にまとめてやるタイプの方って絶対一定数おられますからね。
この記事で『…ハッ、そういえば自分も!』となって締め切り間近に地獄の苦しみを味わう方が一人でも減れば幸いです。
今日は、僕が実際に行った対策や、初めてのe-Taxでつまずいたポイントなどを、「準備編」から「提出編」まで一気にお届けしていきたいと思います。
先延ばしの原因は「脳の特性」?相性が悪い5つの理由
と、実践編に入る前に少しだけこのことにも触れておきます。
いかにADHDと確定申告が相性が悪いか…という点です。
もちろん特に傾向を有しない方にも、ASD傾向を有する方にも確定申告は嫌だ…という方は山ほどおられるでしょう。そもそも好きな方が珍しいでしょうし。
ただ、ADHD傾向と確定申告の相性が輪をかけて悪いことは想像がしやすいでしょう。
- コツコツ日ごろからレシートや領収書など必要書類を保管する
- 目に見えて成果が出ない単調な作業を継続する
- 誰とも関わらず、淡々と作業をする
- 興味がない小難しい用語が出てくる
- 小さな作業量に見えて、迂闊に放置しておくと膨大な作業量になってしまいやすい
と、これらはADHDの特徴で起こりえる注意持続の難しさ、衝動性、計画の立てづらさ、モチベーションのムラ、自身へのケアが無頓着になりやすい傾向、興味関心による力の発揮しやすさの差といった事象と反することばかりです。
正直なところ、いくらやっても厳しい…負担が大きすぎる!という場合はまるっと外注してしまうのも手だと思います。
そこに費やす労力はお金で解決して、他の得意な方面に注力しようという考え方です。これは戦略として十分アリですよね。
ただ、僕のように外注するのはお財布的に厳しい…という方もおられるかと思います。
あるいはスキルとしてできるようになっておきたい、といった理由もあるでしょうし。少しでもそういった方々の参考になればと思い、当相談室代表でありADHD当事者でもある僕の管理方法を以下より記載していきます。
【ツール】高い会計ソフトは不要(かも)!「本+Excel」で乗り切る節約術
というわけでまずは書籍のご紹介です。
ちなみに当サイトは広告収益など一切とっておりませんので…もしこの本をご購入されても僕には一円も入りません。
ですので正直に本のご紹介と感想を書きますので、この記事の公平性という点では安心してもらってよいかと思います。
そして実際に僕が使っている書籍がこちら↓
超シンプルな青色申告、教えてもらいました! 著:藤原道夫 (Amazonリンクなど)
この本、何が良いってそのまますぐ仕訳帳としてExcelで使えるファイルがもらえることです。
しかもこのファイルによる仕分け方法、かなり簡単にできるように作られているとのこと。
僕はもともと会計に関する専門知識が無いので他との比較ができませんが……確かに本の中で書かれている『従来の一般的な方法』が『本書の推奨する方法』としてかなり簡略化されているように感じました。
簡略化されすぎて、それで大丈夫なの…?という不安も無くは無いですが。
とはいえ公認会計士の方が堂々と名前を出して出版しているものですし、申告の際にトラブルになるようなものではないと考えて使用しています。
この辺は正直なところ自己責任にもなるのかもしれませんね……実際に本書の方法を使ってみよう、と思われた方もそこはご自身で判断をよろしくお願いいたします。
僕としては本書の他の書籍や、youtubeでも確定申告に関連する情報は簡単に学びました。
その上での会計素人考えですが、本書だけでも大まかには網羅して下さっているように思いましたので、これ+疑問が出たら調べる、といったスタンスで最低限必要な知識は賄えるのではないかなと思い活用しています。
そしてこの本を買って良かったと思っていることの1つに……会計ソフトの購入やサブスクの加入をしなくて済んでいる、ということが挙げられます。
結局、この本付属のExcelファイルで必要な内容が入っているので、他の有料の手段に手を出す必要がなく今日までくることができています。
ただ、この辺に関しては事業規模やジャンルにもよると思います。
僕の場合はウェブ上で行うカウンセラー業務ということで、経費の出入りはけっこう限られた範囲のものです。
小売業や飲食など、頻繁に経費の入力・管理が必要な方はExcelファイルだけだと限界があるかもしれません。
もっと言ってしまえば、僕はケチって有料の会計ソフトを使っていませんが、もしかしたら有料ソフトにはそれに見合う付加価値というものがあるかもしれません。
一度ご自身の環境を考慮して、それぞれの選択肢のメリットとデメリットを比較して選ぶ、というのがベターだとは思います。
個人的には、お金の出入りがシンプルな業態であり安価かつ簡便に済ませたい…という方にこの書籍とExcelファイルがオススメできるかなと思っています。
また、Amazonレビューにあったのですが本書の方法を使う場合は中途半端に他のページを参照しない方が良いそうです。
独自方法だけに、初心者の方が他のサイトなどと見比べると混乱したり不安のもとになったりといったことが起こりえるようですね。
つまり、この本の方法を選ぶということはこの本のやり方に一蓮托生、ドーンと自己責任のもと託した、とも言えそうです。
この辺に不安の残る方は、別の方法の方が安心でできるのではないかなとも思っています。
【管理術】クリアファイルは失敗する?「ノートに貼る」が最強な脳科学的理由
続いて確定申告に欠かせない、経費の管理≒レシートの管理についてお話ししたいと思います。 事業や開業準備にかかった出費の領収書やレシートは、経費として申請できるので保管しておきましょう…というのは口酸っぱく言われることですね。
では保管しておくレシートはどのように管理したらいいのか?というお話しです。
確定申告に使うレシートや領収書、帳簿は青色申告なら7年・白色申告なら5年は保管しないといけないと定められています。
長期間保管すること、自分が帳簿をつけやすいこと、税務調査が入ったときに速やかに提出しやすいこと…などを踏まえるとレシートの保管方法は大まかに2タイプの方法が人気のようです。
- クリアファイルフォルダーに一か月分程度の書類をまとめて投入していく
- ノートにレシートや領収書を貼り付けていく
僕は最初、①の方法を使っていました。クリアフォルダーが複数まとまっているファイルに、レシートをぶち込んでいく方法ですね。
自身のADHD傾向について承知しているつもりの身としては、こちらの方が合っていると思っていました。実際、youtubeなどで税理士の方の動画を見ると②は続かない人も多いので①で十分、という考えの方も見かけました。
ただ自分で意外だったのですが、結局早々に②に切り替えることになりました……そして②にして早2年近く。今も継続できていますし今後も続けていくことになると思います。
②の方法、つまりレシートをノートに貼り付けていく方法ですが、当然①よりも手間はかかります。にも関わらず、こうした作業が億劫な僕がなぜ②の方が合っているかというと。
1つには達成感があると思っています。
ADHD傾向のある方は動機付け、自己報酬系という力に偏りがみられることが多々あります。
単調な課題に達成感を感じづらかったり、あるいは目の前のご褒美に心を動かされやすかったり……この辺のアンバランスさが先延ばし癖や生活習慣の乱れといった課題につながりやすい体質なわけですね。
僕の場合、レシートをフォルダに入れていってしまうと目の前からレシートが無くなり、それで作業が終わった感じになってしまいました。
本当はそこからExcelファイルに入力するまでがセットなわけですが、フォルダ内に溜めているからいつまででもできる…と考えていると、ついつい先延ばししてしまい。
山盛りになったフォルダを見るとなおさらデータ入力する気が失せるという…ADHDあるあるの王道パターンを進んでしまいました(^_^;)
一方、ノートに貼るスタイルに変えたところ…これは2つ良い点がありました。
- レシートを貼ったノートが出来上がっていくことで視覚的な達成感を感じやすい
- ノートにレシートを貼る、という作業を開始⇒せっかくならデータ入力もしよう、とセットで動きやすい
この二点です。
まず①は、ADHDが感じにくい『目に見えない積み重ね』を見える化したということですね。 実際、僕自身が帳簿をつけるというこれまでの人生に無かった作業に対して、それがコツコツ形にできてきていることを「案外できるやん自分…」というハードルの大変低い自己満足を得られることができています(笑)
いや、でも自分で満足するって大切なことです。
そして、視覚的な達成感とありますが実際にはレシートをきちんと管理していけばいくほど節税という確かな利益があるわけです。
僕はどうにもレシートを貼るのもめんどくさいとき、頭の中で「これを貼ったら〇円…」と、1枚1枚にそれっぽい値段を想像して貼っていっています。
考えてみるとやらしい方法ですが…脳内でチャリンチャリンと貯金箱の音がします(笑)
節税も手取りの収益を上げる、という意味ではお金を稼ぐことと同じですからね。実利に置き換えるのもモチベーション維持の大切な作戦だと思います。
②については、いわゆる作業興奮やズーニンの法則、といった言葉で説明されます。 人間、やり始めるまでが一番大変で、やり始めてしまえばそこから集中力ややる気が勝手に出る、というやつですね。
これは分かっていても実行はそう簡単ではないわけですが、意図せずこのレシート貼りの際は効果を実感することとなりました。
上でも書いていますが、「せっかくレシート貼ったしデータ入力もやろう」とやる気が出やすいんですね。
フォルダに投入していた際は、データ入力が億劫で仕方が無かったのでこれは大きな違いです。
……と書いてきましたように、僕としてはノートにレシートを貼っていくスタイルが合っているようです。
こう書くとすごくうまくいっているように見えるかもしれませんが、実際には二週間分ぐらいは平気で溜めてしまいますけどね……。
ともかく、こうした方法はかなり個人によって合うもの、合わないものがあると思います。僕の例はあくまで一例ですが、少しでも悩んでいる方の参考になれば幸いです。
【実践】初めてのe-Tax|準備物と所要時間(1時間半)の目安
さて、帳簿の管理や日々のデータ入力についてはお話ししましたので、ここからは実際にe-Taxで行った確定申告の「提出」について触れていきましょう。
これから初めて行うぜ、という方の気持ちのハードルが下がればいいなあと思ったりしています。
まずはe-Taxを行うにあたり準備した方が良い物について。ちなみにその方の諸条件によって変わるところがたくさんあると思うので…あくまで僕の例としてご覧ください。
- スマホ
- マイナンバーカード (要2種類のパスワード)
- 税務署から来た整理番号が書かれた書類 (無くてもなんとかなりそう)
- 給与所得もあるので勤務先からもらった源泉徴収票
- 去年の決算データ
個人的に落とし穴だったのは、マイナンバーカードのパスワードを失念していたことです。
4桁の数字は覚えていたのですが、電子署名用のパスワードというものが分からなくなっており役所で再設定しました。
もしも忙しい中、ようやく時間を見つけて確定申告をしようとしたときにパスワードが分からなくてできなかった……となっては心が折れそうになる気がしましたので。
もしマイナンバーカードを使って確定申告をされる場合は、2つのパスワードを把握しているか再度確認しておくと良さそうです。
所要時間について
予定の確保のためにも、何よりADHD傾向のある僕自身としてはモチベーション確保のためにも、見通しというものはつけておきたいものです。
というわけでこれから行う方の参考になればですが、僕はおよそ1時間半ほどで完了しました。
途中、分からないことを調べたり、本当にこれであっているのか…?と不安になったりしながらなので、恐らくちょっと知識があったり慣れていたり、助言してくれる人がいる環境ならこんなにかからないと思います。
実際、要領が分かっていれば入力自体は10~20分ぐらいで終わる量なのかなと思ったり。
【注意点】「.dataファイル」とは?e-Taxで陥りやすい2つの落とし穴
今回初めて確定申告を行い、僕が知っていて良かった、または先に知っておきたかったということが2つあるので書いておきます。
それは
- 確定申告は期間内なら何度やり直してもOK
- e-Taxの場合、最終保存を忘れないこと!
この2点です。
まず1点目。これは一応事前に知っていました。知っているのと知らないのでは、申告するときのプレッシャーが違うかなと思い、挙げてみます。
確定申告した内容が間違えていたらどうしよう……不備があったらどうしよう。と思ってなかなか始められないと不安な方は気が楽になるかなと。
書いたそのままではあるんですが、確定申告は何度修正してもOKなんです。
一度申告した後に、新たに申告した場合は新しい情報が勝手に上書きされます。
なので、e-Taxの場合は税務署に行くわけでもないので「とりあえずやってみよう」のメンタリティで問題ないわけですね。
考えるよりやってみた方が掴めたり、理解できたりが早いというケースは多々あると思いますので……もし迷われている方は、ひとまず始めて分からないところがあったら1つずつ対処していく、という作戦もアリかもしれません。
2点目、これは今回初めて知ったことです。
スマホで操作をしてまあまあの量の入力などを行うので……たとえば途中で電話が入ったりスマホに不具合が生じたら作業中のデータはどうなるんだろう?とか、気にはなっていました。
結論から言うと、途中で定期的に保存ができるので大幅なロスになることは少ないかと思います。 ただ、1つ僕がハマりかけた落とし穴が。
保存できるデータはPDFファイルのものと、拡張子がdataになっているものとがあり…dataとなっている方を保存していないと、途中から続きを入力したり来年度の申請のときに再利用したりといったことができません。
僕は一旦入力した後に、不安な点があったので途中から見直そうと思ったのですが……そのときにdataファイルが無く、危うく最初から入力し直さないといけないのかと思ってけっこう焦りました。
幸い、よくよくスマホの中を探したらdataファイルも保存されていたんですが……この辺を理解していないと、途中で「保存する」的な入力をする場面はあるんですがどっちのファイルが保存されているのかよく分からなかったりしました。
また、最終データを保存する画面も一番最後の最後に出てきますのでここを見落とさないことも大切かと思います。
僕はぶっ通しで作業したこともあり、「やっと終わった」と思ってこの辺の作業をけっこう適当にやっていました。我ながらADHDっぽい。
その後不安になって、見返したらどうやら大丈夫だった、という感じですが二度手間にもなってしまうので……最後の詰めのところこそ慎重にした方がいいということをここでお伝えしておきます。
まとめ 確定申告は「一年間がんばった自分」を確認するとちょっと楽しい
というわけで今回はなかなかマニアックな話かもしれませんが、発達障害(神経発達症)と確定申告というテーマで書かせて頂きました。
ちなみに我ながら思うのは、二週間分ぐらいはレシートを溜めていると言いつつ、それなりに日々の管理を継続できているな…ということです。
二十代の頃だったら全部放置だったんでは…?というかまず間違いなく放置で、年度末に泣きながら作業していただろうなという自分への確信があります(;・∀・)
なにが言いたいかと言うと、人間たしかに特性はありますが少しずつ変わることもあるということです。
僕にできたんだからあなたにもできます…!なんていう無責任なことを言うつもりはありませんが。諦めるのももったいない、ということですね。
すぐにガラッと変わることができる人間はいないと思いますが、小さなことからの積み重ねで確実に人は成長したり変化したりします。
もし今、確定申告以外でも何か自分に対しての悩みがある方は少し長い時間をかけての視野というものを持ってもらえたらいいなと思いますし……確定申告の準備を後回しにしまくっているという方は少しでも手をつけてもらえたら幸いです(笑)
案ずるより産むが易しという言葉もあります。
誰にとっても腰の重たい話題かもしれませんが、この記事がきっかけで「しょうがない、やってみるか」と動くきっかけになれば幸いです。
ではでは、長い記事になりましたが最後までよんでくださりありがとうございました!
※本記事は筆者の個人的な体験談であり、税務上の正解を保証するものではありません。具体的な申告内容については、最寄りの税務署または税理士にご確認くださいね。
この記事を書いた人:まの (まのぱぺ相談室代表)
【保有資格】
言語聴覚士 (国家資格) / 公認心理師 (国家資格) / 正規Keep Safeインストラクター修了
【主な経歴・実績 (臨床経験10年以上)】
- 元・看護専門学校 非常勤講師(リハビリ概論/言語・高次脳機能障害などを担当)
- 急性期病院での小児~成人リハ (失語症、嚥下、高次脳機能障害)
- 1歳~18歳までの支援 (発達障害、ことばの遅れ、吃音、緘黙、学習障害など)
- 重症心身障害児・者リハビリテーション
- 保育園へ毎月訪問し、保育士さんとの意見交換業務を継続中
- 学会での発表実績あり (令和8年も発表に向けて準備中!)

